加齢臭にもいろいろありまして
今年も残すところわずかとなりました。
汗とは縁遠い気候になってまいりましたが、暖房の効いた満員電車や百貨店などでじんわりと汗をかき、そこから外に出ると冷えてひんやりと感じることがございます。
汗をかくと気になるのが“におい”。今回は“加齢臭”についてお届けします。
“加齢臭”というワードを聞いてドキッとする男性は少なくないと思いますが、この加齢臭の主な原因となる物質は、実は年代ごとに変わっており、加えて、必ずしも男性だけに当てはまるものではないのです。
1999年に、加齢に伴い発生するにおいの原因が『ノネナール』という物質にあることが資生堂によって発見され、加齢臭というものに注目が集まるようになりました(“加齢臭”という呼び名は資生堂が名付け親だそうです)。
その後、2008年には『ペラルゴン酸』という物質が、2013年には『ジアセチル』という物質が加齢に伴い発生する悪臭の1つであることが、それぞれライオンとマンダムによって発見され、徐々に加齢臭対策の商品も増えて参りました。
『ペラルゴン酸』は20代後半から30代の男性に、『ジアセチル』は30代から40代の男性に、『ノネナール』は40代以降に増加する物質なのですが、前の2つが男性に顕著なもの(それ故、これらは“おやじ臭”とも呼ばれております)であるのに対して、『ノネナール』は女性でも増加するにおいなのです。
においは老廃物が原因で発生しますので、汗や皮脂の分泌が多い男性の方に強くなる傾向はありますが、女性が老廃物を全く出さない訳ではないですよね?従って、皮脂の過剰な分泌を促すような「偏った食生活」や、老廃物の“健全な”排出を妨げる「喫煙」なども加齢臭の原因となり得ますので、“加齢臭対策は男性だけ”と思っている女性の中には、知らず知らずの内に加齢臭を漂わせている方もいるかもしれません。
なお、“加齢臭”は、なにも人間だけに限った話ではなく、動物でも発生するものなのです。動物の場合は上記の物質が原因となる以外に、栄養バランスの悪いエサや消化器官の衰えが原因で体臭や口臭が強くなるケースもあるそうです。
まとめると、加齢臭の対策に「体を清潔に保つこと」「栄養バランスに気を付け健康に留意すること」が有効なのは、人間も動物も変わらない、ということです。
自分ではわかりづらい自分の体臭や口臭ですが、身体が喜ぶ生活をしていれば、それが対策になるということですね。
気になる方は、生活の見直しから始められてはいかがでしょうか?